【カンボジア/観光情報】バンテイスレイのレリーフ Part②

こんにちは、昨日に引き続きレリーフを紹介いたします☆
アンコール遺跡に彫られているレリーフにはそれぞれ意味があり、物語になっているので調べていくうちにとても勉強になるのと同時に楽しくなってきます。
アンコールワット第一回廊にもラーマーヤナ物語のレリーフが彫られているんですよ。

 

では、いってみよ~!

 

④踊るシヴァ神

シヴァ神も、ヒンドゥー教の神様の1人で、その中でもトップクラスに位置する神様だそうです。
(ヒンドゥー教の神話の中では、ちょっとクレイジーな神様で有名です)

写真中央上部に大きく彫られているのがシヴァ神です。

シヴァ神は踊りの神様とも言われており、このレリーフはまさに「踊るシヴァ神」なのです。

シヴァ神の左下に、小さく女性が座っています。
カリーカラミヤという王妃です。
この女性はとても美しい王妃だったので、王の死後まわりの王達がこの女性を奪い合い争いが始まったそうです。
カリーカラミヤは自分の魅力と美貌を破壊してくれ!とシヴァ神に頼み、シヴァ神はそれを聞き入れました。
シヴァ神の踊りによって、カリーカラミヤの美貌は破壊されたのです。
この彫られているカリーカラミヤは、美貌を破壊されたあとのお姿の様です。。。。痛々しい。

 

⑤瞑想するシヴァ神

こちらもシヴァ神です。写真上部に彫られているのがシヴァ神、抱きついているのが妻のパールヴァティーだといわれています。
ヒマラヤのカイラス山にシヴァが住んでいたとされており、そのカイラス山での瞑想シーンです。

下段に、シヴァよりも大きく彫られているのが10の頭と20本の腕を持つ魔王ラーヴァナです。(昨日紹介したレリーフのシーター姫を誘拐した魔王です)
魔王ラーヴァナはシヴァの瞑想を邪魔しようとカイラス山を動かそうとしているそうです。
怖いですね、魔王・・・・。さすが魔王・・・・。

魔王の近くにいる象や鹿、ライオンも怖がって逃げている様子がとてもよく伝わってきます。

 

⑥瞑想するシヴァ神:パート2

またまた瞑想するシヴァ神。写真上部の大きいほうがシヴァ神、その横にいるのが妻です。

シヴァの下にいるバラモン僧たちが争いを始めました。すると世界は混乱に陥ります。
妻は瞑想をやめましたが、シヴァ神は瞑想をやめません。
そこで妻は「愛の神 カーマ」にシヴァの瞑想をやめるように頼み、応じたカーマは弓矢でシヴァを狙いました。(カーマはオウムに乗っておりサトウキビの弓と5本の花の矢を持っています。想像するとなんだかちょっと可愛らしいですね)

するとシヴァの額の第三の目から光を発し、カーマを焼き殺してしまいました。妻はカーマが死んだのは自分のせいだと嘆き、シヴァにカーマを蘇らせてもらいました。
この時、蘇ったのがカーマの魂のみでしたが、愛の神の魂は消滅せず蘇った事から
「世界中の誰にでも愛は存在する」とされています。

ちょっと素敵なストーリーですよね。

 

現在のカンボジアは90%が仏教徒ですが、アンコール王朝時代カンボジアはヒンドゥー教を信仰していました。
その為、遺跡には数々のヒンドゥー教にまつわる神話がレリーフとして彫られているんですね。

 

いかがでしたか?
まだまだ奥が深い遺跡のレリーフたち。
またご紹介しますね☆