バリ島インターンシップ体験|サステナブル観光とSDGsを学ぶITDC視察

こんにちは!バリ島でインターンシップ中のみさきです。
バリ島の南端に位置するヌサドゥア地区。
高級ホテルが建ち並ぶこのエリアは、実は40年以上も前、まだ「サステナブル」という言葉が一般的になる前から、未来を見据えた「資源循環型モデル」を掲げてきた環境先進地区という側面を持っています。今回の視察は、まさにSDGs 視察旅行として、サステナブル観光の現場を学ぶ絶好の機会となりました。
今回、このエリアを管理するITDC(インドネシア観光開発公社)を視察しました。「海水から真水を作る仕組み」から「排水の再利用」、そして「ゴミの堆肥化」まで。リゾートの華やかさを支える合理的な再生の仕組みが、どのように計画され、運用されているのか。その最前線をレポートします!
企業 SDGs研修 や SDGs 研修 海外の参考としても非常に示唆に富む内容です。
バリ島の南端に位置するヌサドゥアは、他の観光エリアとは大きく異なる特徴を持っています。もともとは1970年代に政府主導のマスタープランに基づいてゼロから設計された、バリ島初の「ゲートコミュニティ型」のリゾート地区です。一歩足を踏み入れると、そこには喧騒から切り離された広大で静かな空間が広がっています。
厳しい建築制限と徹底した景観維持が行われ、世界的な高級ホテルが建ち並ぶ一方で、随所に美しい彫刻や緑豊かな庭園が配置されています。その高い安全性と洗練されたインフラから、G20サミットをはじめとする重要な国際会議の舞台としても選ばれてきました。サステナブル観光のモデルとしても、SDGs 研修旅行 や SDGs 学習ツアーの視点で学ぶ価値があります。
バリ島といえば豊かな自然と水のイメージがありますが、現実には深刻な「水不足」という課題に直面しています。急速な観光開発によって、島全体の水のバランスが崩れ始めています。多くの施設が地下水を汲み上げすぎた結果、地下水が枯渇しつつあります。
また、雨の恵みはあっても、それを飲み水に変えるインフラが不足しているため、せっかくの水が利用されずに海へ流れてしまう現状もあります。さらに、排水処理が追いつかず、川や海へ流れ出て環境を壊してしまうリスクも少なくありません。
私自身、滞在中にゲストハウスの前で2度も洪水を経験しました。こうした島の危機的な状況に対し、ヌサドゥアを管理するITDCでは、40年も前から計画されていた「水の循環システム」が今もなお稼働し続けています。エリア全体がひとつの「壮大な資源循環のモデル」と言えるほど、その徹底した仕組みには圧倒されました。
SDGs フィールドワーク や SDGs 視察としても非常に学びの多い現場です。
まずは、地区全体のインフラ配置を可視化した展示パネルや模型を見学しました。広大なヌサドゥアのどこで、どのように資源が管理されているのか。設計思想を把握した上で、バギーに乗って実際の現場へと向かいました。



最初に訪れたのは、地区内の全ホテルから出る排水を集約する「ラグーン(処理池)」です。

これがラグーンを上から見た模型図です。

1日約7,000立方メートルの排水が5つの池を数ヶ月かけて移動し、太陽光や微生物による自然分解、さらにフィルター技術を組み合わせて浄化されます。こうして生まれた水は、地区内のゴルフ場や庭園の散水に100%再利用されており、散水目的での地下水使用ゼロを実現しています。
移動の途中、道のすぐ横に広がる豊かなマングローブを見ることができました。こうした生態系が守られている様子から、徹底した排水管理が周囲の自然環境を支えていることを実感しました。SDGs 研修 海外 や SDGs 学習ツアー の現場としても理想的です。

下水の再利用システムを確認したあと、次に向かったのは、目の前の海水を飲み水に変えるという驚きの施設です。

循環の仕組みを図でわかりやすく理解することができました。

短時間で真水を作るスピード
この専用施設では、取り込んだ海水をわずか1時間足らずで飲み水に処理できます。2025年10月から本格的に稼働しています。
特殊なフィルターで塩分を取り除く仕組み

目に見えないほど細かい網目のフィルター(RO膜)を使い、強い圧力をかけて水分子だけを抽出します。
2026年2月からは一度処理した水をさらに磨き上げる最新技術(BWRO)も導入され、資源をより大切に使い切る工夫がなされています。

実際にここで浄化された水を飲んでみることもでき、SDGs 学習ツアー としても貴重な体験です。

海への環境負荷を減らす配慮
処理の過程で残った塩分の濃い水は、生態系への影響が少ない遠い沖合まで運んでから戻しています。
ここに、海水が貯められています。

最後に紹介するのは、「自然への廃棄物ゼロ」を目指すゴミの管理システムです。広大なヌサドゥア地区では1日に約20トンものゴミが出ますが、以下のように分類後、その半分以上が資源として再利用されています。
- 堆肥化(約4トン/日): 落ち葉、伐採された木などの有機物。
- リサイクル(約6トン/日): プラスチック、瓶、缶、紙など。
- 最終処分(約8トン/日): どうしても再利用できない残渣のみをサヌール近郊の処分場へ。
落ち葉や剪定された枝などの有機物は、粉砕してじっくり発酵させることで栄養たっぷりの肥料へと生まれ変わります。自分たちが排出したゴミが再びリゾートを彩る植物の土となって戻っていく。この循環こそ、サステナブル観光 の具体例であり、SDGs 視察 や SDGs 学習ツアー のテーマにぴったりです。


この仕組みを維持するためのリソースも大規模です。海水淡水化設備には約13億円以上の投資が行われ、将来の需要拡大にも対応できる体制が整っています。
また、施設のスタッフは100%地元採用で、最新技術の運用が地域の雇用創出に直結しています。電力の約11%を太陽光発電で賄うなど、年間1,300トンのCO2削減にも貢献しています。
SDGs 研修旅行 や SDGs フィールドワーク の学びを支える実例です。
担当者の方は、「私たちの最終的なゴールは、ヌサドゥア内の全てのホテルで使用する水を、このシステムからの水に100%置き換えることです」とおっしゃっていました。華やかなリゾートの裏側で、バリ島全体が深刻な水不足やゴミ問題に直面する中、ヌサドゥアが資源をエリア内で完結させている仕組みは、環境負荷を最小限に抑えるための極めて合理的かつ現実的な対策です。
40年以上も前からこの未来を予見し、インフラを構築してきた先見性には驚かされました。地域の限られた資源を守りながら、観光地としての価値を維持し続ける。その「持続可能な観光」の具体的な形を、今回の視察を通じて学ぶことができました。
今回の視察で見たヌサドゥアの仕組みは、国連が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)の観点から見ても、非常に具体的な取り組みと言えます。
⑥ 安全な水とトイレを世界中に
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ヌサドゥアでは、水資源を持続可能に利用するための仕組みが整えられています。
該当する取り組み
- ホテル排水を処理して再利用
- 1日7000㎥の水を浄化するラグーンシステム
- 海水淡水化設備の導入
- 水資源の循環利用
つまり、水資源を持続可能に利用するための循環システムがエリア全体で構築されています。
⑫ つくる責任 つかう責任
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観光地で発生する廃棄物についても、資源として循環させる取り組みが行われています。
該当する取り組み
- ごみ分別の徹底
- リサイクル
- コンポスト(有機廃棄物の堆肥化)
- 落ち葉の堆肥化
つまり、観光地で出る廃棄物を資源として循環させる仕組みが実践されています。
ヌサドゥアでは、こうした仕組みがリゾート全体のインフラとして設計されており、「持続可能な観光」を実現する具体的なモデルとして注目されています。
記事の作成者/みさき
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大学を休学して1年間インドネシアに滞在している、東南アジアが大好きな大学生! |

