【クアラルンプール】働くx旅する!学びの体験ツアー ロイヤルセランゴール錫製品工場で学ぶマレーシアの歴史とものづくり文化

マレーシアを代表する「ピューター」と錫の歴史
ピューターとは
世界的な知名度を誇るマレーシアの「ピューター(Pewter)」は、錫に少量の銅やアンチモンを混ぜた合金です。
柔らかく加工しやすい一方で、錆びにくく、保冷性にも優れていることから、食器や装飾品として世界中で愛されています。
ピューターとマレーシアの歴史
このピューター文化は、単なる工芸品にとどまらず、マレーシアの歴史と深く結びついた存在でもあります。
古くから錫は、宗教的な祭事や王室の式典において、器や装飾品として用いられてきました。
錫製品は「清浄」や「格式」を象徴する素材として、人々の生活と精神文化を支えてきたのです。
世界最大級の錫産地だったマレーシア
19世紀、マレーシアは世界最大の錫産出国として知られていました。
この豊富な地下資源が、イギリス統治時代の経済発展を支え、多くの外国人労働者を呼び寄せるきっかけとなりました。
しかし現在では、錫資源の枯渇により、原材料の多くを輸入に頼っています。
その一方で、かつての錫採掘地や採掘跡地を活用し、
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池や自然公園としての再開発
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歴史資源を活かした観光開発
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自然環境と共存する都市計画
など、過去の産業遺産を未来へつなぐ取り組みが進められています。
これは、資源開発と環境保全の両立という、現代社会が抱える重要なテーマを学ぶ好例でもあります。
クアラルンプールという都市名に刻まれた「錫の記憶」
実は、マレーシアの首都クアラルンプールそのものが、錫の採掘によって発展した都市です。
マレー語で
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Kuala(クアラ):川の合流地点・河口
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Lumpur(ルンプール):泥
を意味します。
つまり、クアラルンプールとは
**「泥の川が合流する場所」**という意味です。
当時、錫鉱石は川の水を使って洗われており、その結果、川は泥水で濁っていました。
この泥川の合流地点こそが、人・物・情報が集まる中心地となり、やがて都市として発展していったのです。
都市の名前そのものに、産業の歴史が刻まれているという点は、生徒にとって非常に印象深い学びとなります。

学びのポイント
この錫とピューターの歴史から、生徒は次のような学びを得ることができます。
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資源が都市や国家の発展に与える影響
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産業と多民族社会の関係
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過去の産業遺産をどのように未来へ活かすか
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持続可能な開発(SDGs)とのつながり
ロイヤルセランゴールの工場見学と組み合わせることで、
「歴史・地理・公民・探究学習」を横断する立体的な学びが実現します。

ツアー
サンプル日程
| 09:00 ホテル出発 |
| 10:00 工場に到着 |
| ・館内ツアー ・制作体験 |
| 16:30 出発 |

インフォメーション
移動時間:市内中心部から約30分
催行可能人数:製作体験は一度に80名
工場見学と入替制で同時に160名まで
催行可能時間/日程:9時~17時
