【クアラルンプール】スタッフインタビュー:Sunway Velocity Hotel シニアセールスマネージャー

2025年08月28日

 

ホテル業界で活躍するLian Mayさん(Sunway Velocity Hotel シニアセールスマネージャー)インタビュー

 

こんにちは!ウェンディ―ツアー マレーシア・クアラルンプールでインターンシップ中のMです。

今回は、マレーシア・クアラルンプールにある Sunway Velocity Hotel でシニアセールスマネージャーを務める Lian Mayさんにお話を伺いました。12年以上にわたりホテル業界でキャリアを築いてきた彼女の言葉から、ホスピタリティの魅力や仕事のやりがいを探ります。

 

インタビュー

自己紹介をお願いします

私の名前はLian Mayです。現在、Sunway Velocity Hotelでシニアセールスマネージャーを務めています。
このホテルでは約2年半働いており、ホスピタリティ業界での経験は12年以上になります。
主な役割は営業チームのマネジメント、法人・個人のお客様のサポート、そしてご滞在中に快適で思い出に残る時間を過ごしていただけるようなお手伝いをすることです。

キャリアのスタートは人事(HR)でしたが、その後セールスへ転向。パークロイヤル、マンダリン・オリエンタル、ドーセットといったクアラルンプールの有名ホテルで経験を積み、小規模なブティックホテルではホテルマネージャーを務めました。その後、再びSunway Velocityに戻り、現在は営業の第一線で活動しています。

 

Sunway Velocity Hotelはどのようなホテルですか?

当ホテルはクアラルンプール中心部に位置するモダンな四つ星ホテルで、客室は351室あります。主なお客様はビジネスや国内旅行の方々で、中国、台湾、香港、シンガポール、そして日本からのお客様も多く、日本は重要なトップ10市場のひとつです。

隣接するショッピングモール、医療センター、専門学校、2つのMRT駅と直結しており、アクセス面でも大きな強みを持つ“都市型ホテル”です。

 

日本のお客様におすすめできる点は?

日本の旅行者は“清潔・静か・効率的”な環境を好まれる傾向がありますが、私たちのホテルはまさにそれを重視しています。落ち着いた雰囲気と、温かみのあるフレンドリーなサービスでお迎えします。また、立地や交通アクセスの良さは、観光にもビジネスにも理想的です。

 

なぜホテル業界で働くことを選んだのですか?

私がホテル業界を選んだ理由は、大きく分けて二つあります。

一つ目は、ホテルにはフロントオフィス、ハウスキーピング、キッチン、F&B(飲食部門)など多様な部門があり、幅広い知識と経験を得られる点です。ホテル業界は経済やビジネスの知識も含め、専門分野にとどまらず多角的に学ぶことができます。たとえばビジネス専攻だけでは他産業への理解が限定的になりがちですが、ホテル業界ではさまざまな分野に触れることができるのです。

二つ目は、「人との出会い」が好きだからです。お客様と直接関わり、その滞在を楽しんでいただき、良い思い出を持ち帰っていただけることが、私にとって大きな喜びです。人と人とのつながりを大切にできる環境こそが、ホテル業界で働く魅力だと感じています。

 

最初は人事、その後セールスへ移られましたが、一番楽しかったところはどこですか?

HRの仕事も大切ですが、私はセールスの方が自分に合っていると感じています。
営業では、法人のお客様や秘書の方々、旅行代理店の方々とも会えますし、それぞれの旅行代理店には独自のアプローチの仕方があります。そうした多様な人達に会えることが楽しいです。なぜなら、彼らの人生経験を共有してもらえるからです。つまり、単なる仕事のやりとりだけではなく、他の人から学ぶことができるのです。

 

仕事をしている上で、やりがいやモチベーションは何ですか?

毎日仕事を続ける原動力になっている一番の部分は、やはり達成感です。時には課題やお客様からのクレーム対応もあります。でも、その不満を持ったお客様を笑顔に変えられたときや、とても素敵で理解のあるお客様に出会えた時、さらにそのお客様が別の方を紹介してくださったとき、それこそが私にとって最大のやりがいだと思います。

 

なぜクアラルンプールで働いているのですか?

最初に人事で働いていた時はペナンにいましたが、その後クアラルンプールに移りました。私はセランゴール州の小さな町、クラン(Klang)の出身で、KLからは車で約1時間の距離にあります。

現在も毎日1時間かけて通勤していますが、その理由は、KLのライフスタイルがクランに比べてスピード感があり、忙しく変化も激しいからです。クランのような小さな町と比べると、KLでは物事がよりスピーディーに進んでいきます。ゲンティン・ハイランドやペナンも楽しい場所ですが、どちらかというとリゾートやリタイア後の生活に適した場所です。
でも、「成長したい」「リアルな社会の動きが見たい」と思ったときには、やはりクアラルンプールが最適だと思いました。

 

ホテルごとのサービスの違いを教えて下さい

私の経験から言うと、ブティックホテルと4つ星ホテル・5つ星ホテルには大きな違いがあります。

ブティックホテルというのは、小規模で独立したホテルのことを指します。だいたい客室数は100〜130室くらいで、ヒルトンやマリオットのような国際的なホテルチェーンの一部ではなく、ブランド化されていないのが特徴です。

それに対して、4つ星や5つ星ホテルはもっと大規模でシステマティックに運営されています。設備投資も積極的に行うので、運営はかなり厳格で、「決まりは決まり」というルールに従う厳しさがあります。スタッフも高い水準のサービスを提供できるように、しっかり研修を受けていて、資本力があるからこそスタッフの教育にも力を入れられます。

ブティックホテルはその点、もっと柔軟で独自性があります。お客様によって求められるものが違うので、優先順位の付け方もホテルごとに変わってきます。ルールに縛られすぎない分、自由度があるのは強みでもあり、時には課題にもなると思います。

 

どのタイプのホテルがお好きですか?

それぞれ違うので、特に「どちらが好き」というのはありません。どちらも良いところがあります。要は、どのレベルを求めるかによって違うと思います。私自身、働く側から見ると大きな差は感じません。ですが、お客様にとっては「どんな体験をしたいか」で変わってきます。

例えば、ヒルトンやマリオットといった5つ星ホテルに泊まる場合、スタッフはあくまでも「スタッフ」として接客します。一方で、ブティックホテルでは、よりお客様の体験を重視します。

 

将来の目標は?

ホテルでの経験を積んだ後、私は若い人たちに希望を与えたいと思っています。これからホテル業界を目指す人たちへ、自分の経験を共有したいのです。これが一つ目の目標です。

二つ目は、いつか海外で働きたいということです。例えば、リージョナルディレクター(地域統括責任者)やビジネスディレクターとして活躍したいと思っています。もしチャンスがあれば、再びホテルのゼネラルマネージャー(GM)としてホテルを経営してみたいです。以前、小さなブティックホテルでホテルマネージャーを務めた経験があるので、いつかまたホテルを統括する立場に戻りたいという気持ちがあります。

また、もっと多くの人にホテル業界で働いてもらいたいとも思っています。なぜなら、多くの人がホテル業界について誤解しているからです。「ホテル業界はとても大変な仕事だ」と考える人が多いのですが、実際にはとても楽しい仕事なのです。

 

大学生へのアドバイスをお願いします

働き始める前の学生時代を楽しんでください。もちろん、勉強に関しては毎日ストレスがあると思います。良い成績を取りたいという気持ちもあるでしょう。でも、結果がすべてではありません。今やっていることを楽しんでください。そして学べることを学んでください。失敗を恐れないでください。失敗しても大丈夫です。誰でも失敗します。とてもよく言われることですが、失敗も経験の一部なのです。

 

感想

今回のインタビューを通して、Mayさんが「人との出会いを大切にし、挑戦を楽しむ姿勢」を持ちながらお仕事に取り組まれていることがとても印象的でした。フレンドリーで気さくなお人柄の中にも、常にお客様に真摯に向き合う姿勢が感じられ、私自身も大切にしたい価値観を改めて考えさせられました。

読者の皆さんにとっても、Mayさんの言葉や姿勢が、新しい挑戦や人とのつながりを大切にするきっかけになれば嬉しく思います。